1986
神奈川県生まれ
2011
東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業
2013
同大学大学院美術研究科油画技法材料第２研究室修了


時を経て形を失っても、記憶の片隅に微かに残る、朧気な光のかたち。肌で感じた空気の色。音の向こうの出来事。言葉の奥に潜むもの。あらわれては消える四季の彩り。

眩しさや生命力を感じるもの。目には見えないけれど在るもの。人の内側に在りながら、外の世界や自然と繋がるものたち。失われた時間と、命を孕んで巡る氣のすがた。

それらは、曖昧で儚げで、手を伸ばした時にはすでに無く一瞬にしてうつろい、姿を変えていってしまう。

制作を通して、二度と目の前には現れることのないものや、出来事を追うように記憶 をたぐり、眩しさの層を織り、画面と対話するようにしながら絵の奥から浮かび上がってきたものを作品化していきたいと考えています。

Mariko Kobayashi