私は自然の中に在る形象に心を魅かれます。
目の前にある花、それはなぜそのようなかたちとなって今ここに表出してくるのか、決して想像がつきません。
けれども形象には記号的な暗示があり、その不思議に向かい合うことは、自分自身を知ることにつながるのではないか。
対象を見つめる視点をふと後方に移すと、私そのものも、自然の中の不思議な現象であることに気付きます。
自身を投影できる現象を探し求めて、存在の尊さを感じながら、謎解きのような気持ちで版に向かっています。

1984
武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒業
2003
同大学大学院造形研究科版画コース修士課程修了
2013
英国 EWWAC 2D-2 Category 2nd place prize 受賞